ENTREVUE BLOG

「ナギ」ですが時にはあらぶり「エンタメ」「すきなこと」について書く。演劇・宝塚・映画・本、アート・旅行等娯楽、趣味の話とたまにの真面目コラム。

バレエダンサーによる究極の美。@新国立劇場 開場20周年記念公演 新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』

久しぶりにバレエの全幕ものを観てきました!

しかも宝塚でタイムリーな白鳥の湖新国立劇場が主催、バレエ団のダンサーによる公演です。今回はこのレビューをお届けします。

 


白鳥の湖-新国立劇場バレエ団3分でわかるバレエシリーズ

バレエ「白鳥の湖」 - 新国立劇場

オデット/オディール  米沢 唯  小野絢子 木村優里  柴山紗帆  
ジークフリード王子  井澤 駿  福岡雄大  渡邊峻郁  奥村康祐 

新国立劇場バレエ団公式ページ

 

バレエ=白鳥の湖、といっても良いくらい、バレエに詳しくない人間にも有名なチャイコフスキー作曲の『白鳥の湖』。チャ〜チャラララ、ラ〜(伝われ)のメロディはあまりにも有名です。

わたしは、バレエは本当、両手で数えられる位しか見ておりませんので、「見る目」はほぼありません…ただ、バレエ漫画が大好きでして、アラベスクテレプシコーラ、トゥ・シューズ、絢爛たるグランドセーヌ……

むかし京都のまんがミュージアムで行われた「バレエまんが」にまつわる展示も行きました。

バレエ・マンガ ~永遠なる美しさ~ | Clone of 京都国際マンガミュージアム - えむえむ

舞姫 1―テレプシコーラ (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)

あと、毎年やるローザンヌ国際コンクールのNHK放送を見たり、コンクールやバリエーションの映像での鑑賞はたまにしていました!


Prix de Lausanne 2018 - Finals

 

長々と横道に反れましたが笑、そんなわたしにとって、この『白鳥の湖』はとても取っ付き易く、ああ!これがあのシーンか!という感動も沢山あり、とても楽しめました。

宝塚で『カンパニー』というバレエ団(しかも演目が白鳥の湖という)が舞台の作品も丁度近い時期に東宝で上演していましたし。

nagi-narico.hatenablog.com

新国立劇場オペラパレスは綺麗で、お席もそんな高いランクの席ではなかったんですが、見易く、良かったです。生オケ、しかもクラシック、ということで、音の厚みも素晴らしい…!宝塚も生オケですが規模が小さいですし、「白鳥の湖」の部分はおそらく録音だったと思います。が、この、音に包まれている感じ、というのは大規模な生オケの公演ならではだな、と。指揮はアレクセイ・バクラン、管弦楽は東京交響楽団の皆さん。

東京交響楽団 TOKYO SYMPHONY ORCHESTRA

さて、ストーリーとしては、

オデット姫がある夜、悪魔ロートバルト(公式の表記はこちら)に魔法をかけられ白鳥にされてしまう。

湖の近くの城ではジークフリード王子の成人を祝うパーティーが行われていた。王子は花嫁選びを告げられ戸惑う。夜、王子は湖でひとり、白鳥に変えられたオデット姫と出会い、恋に落ちる。

ここまでが1、2幕。

3、4幕は再び王宮でのパーティから始まり、各国から様々な招待客が訪れる。王子は花嫁選びのため、様々な娘達を紹介されるが、気が乗らない。そんな時ロートバルトとその娘、オディールが招待客に扮し、やってくる。王子はオディールの妖しい魅力に引かれ、求婚するが、直後、騙されたとわかり、王子は後悔の念にかられる。4幕、湖でジークフリードとオデットはふたりの愛を決意し、結ばれる。

 

見せ場として大きいのは、やはり鳥に変えられたオデットとジークフリード王子のデュエット(パドドゥ)やリフト、後半の黒鳥オディールの32回の回転技(オデットとニ役)、ジークフリードのソロ。あとは道化やロートバルトもキャラクター的な登場人物なので、ソロ場面があります。3幕のパーティーでは招待客が各国のダンスを踊るのも見どころ。(曲調や踊りが変わって楽しい)

演出については…わたしは「白鳥の湖」の全幕をきちんと通しで見たのが初めてなので、何とも言えないのですが( 振付 マリウス・プティパ / レフ・イワーノフ 演出、改訂振付 牧阿佐美、芸術監督 大原永子)とてもオーソドックスでわかりやすい踊り、芝居、装置、衣装、転換で初心者には有り難かったです。

今回の公演、オデットとジークフリードはなんと4組も組み合わせがありました!バレエ公演ではこれはふつうのことなのかな?これまで観た公演でも、ダブル、は見たこともあるんですが。

わたしが観た回はオデット木村優里さん、ジークフリード渡邊峻郁さん。これもバレエ見慣れていない人間の感想ですが、手堅くオーソドックスな印象でした。まだ木村さんは20代前半?と聞きましたので、どこか若々しさや瑞々しさも感じました。

ジークフリードはザ・王子様!なイメージのキャラクターでしたが、こうして全幕通して見ると、なかなか難しい役ですね。1幕なんて殆どバーンと立って歩くのが中心、2幕はオデットとのパドドゥ(デュエットダンスじゃなくて、バレエだとこっちかな?)。後半にソロの有名な場面がありますが、オディールの誘惑に負けてオデットを裏切る、なんて酷い。花嫁選びについては孤独や戸惑いを感じているのかな、という印象も受けます。そういう目立つようで見せ場が少ないような、キャラ的にもツッコミどころがある役をどう演じるか。オデット/オディールという白と黒、善と悪、2つの反する役を演じるのも大変でしょうが、ジークフリードって難しい役だな、大変だっただろうな、と思いました。

有名な4羽の白鳥等、コールドの群舞もとても揃っていて、階が上の方の席でしたが体系移動も綺麗で、とても素敵でした。

それにしてもバレエダンサーは皆さん頭身バランスも素晴らしいですね!筋肉もついているはずなのにあの細さ!よく行く宝塚のタカラジェンヌも、頭身バランス綺麗で美形で細い方多いんですが、更に、更に…!!同じ日本人、人間とは思えない肉体美でしたね…!プロフェッショナル…!

新国立劇場は小、中劇場にはよくお世話になっていますが、オペラ劇場はおそらく本当に初めて。ロビーは広々として綺麗(むかし、一条ゆかり原作、映画『プライド』で使われていた)で、

プライド デラックス版 [DVD]

客層も演劇公演より心なしかラグジュアリーです。演劇では少ないお子さん連れの方も見かけました。立ち姿が綺麗でシニョンだったから、バレエを習っている子達なのかな。

改めて考えると、主人公が「鳥」の役、って衝撃ですよね。バレエって上品で、お姫様や金平糖の精等ファンタジックで華々しい役柄が多いイメージなんですが、白鳥と言えど、鳥。あの特徴的な手の動きも、思わず真似したくなりますが(近くの子どもがしてた)、左右対称に綺麗に動かすのはとてもテクニックがいるのだろう、と想像します。定番の、王道の演目でしょうが、裏ではたゆまぬ努力をバレエダンサーはしているのでしょうね。

最近ダンス公演もお誘いをいただき観たりすることもあり、

nagi-narico.hatenablog.com

宝塚を見始めてから、それまであまり興味のなかった色々なジャンルのダンスにも目がいくようになりました。宝塚はバレエが元になっている踊りだし、これからもバレエを始め、色々なダンスの演目、エンタメも楽しみたいです。

以上、ナギナリコがお送りしました。

 

こっそり伝える、宝塚の人事予想ってえげつないでしょ、っておはなし。

今日はちょっと、前から思っていたことを書きます。

現在、ネット上では色んなゴシップがあふれており、それは一部本当だったり、かなり誇張していたり、噂話に過ぎないことも多々あります。

 

そして、宝塚について。

今年はトップスターの退団は予定されておりませんが、2019年の年間スケジュールが出ました。

https://kageki.hankyu.co.jp/schedule/so7q6r00000002hu-att/cpl73a000007cjel.pdf

ある程度観劇歴があるファンなら、このスケジュール等から色々予想することもあるかと思われます。でもね、少しだけ。

これは、お願い、というか提案なんですが、あんまり人事の話ってネット上で拡散させるべきではない、と思っているんです、わたしは。

宝塚の場合、色々なことがわりときちんと、これまでの慣習にのっとると、なんとなく想像できることがある。

でも

まだ公式が発表していない段階で、色々な噂話を流したりはするのはやめた方がいいのではないか?

例えば、現在月組トップ娘役、愛希れいかさんは、次の大劇場公演『エリザベート』で退団が決まっています。

 

たとえばですよ。

「愛希れいか、ちゃぴ退団!次期トップ娘役は誰?予想」

みたいな記事って、もうでているのかな、少なくともSNS上や掲示板では話題として出始めてるでしょうね。

わたしは基本的にそれらの姿勢にあまり賛同しないし、組したくない。

宝塚の楽しみ方のひとつに、トップスター、トップ娘役がだれになるのか、新人公演や別箱の主人公、ヒロインが誰か、路線スターがだれになるのかの予想、っていうのは確かにあります。そこは本当道端の噂話や井戸端会議やネットのブログ、SNSなんでしょうが、あまりにも気軽に、積極的に、恣意的にそういうことを「発信」するのはどうかな~と思います。

ベテランファンの方はスケジュール等、また何かの人脈を通じ知っていることも多いと思いますが、「まだ公式発表はされておりません」。そして、上記のようなゴシップ記事を量産しているブログは総じて、わたしには文章としてのクオリティは低いように写ります。

目立つタイトルをつけアクセスを集め、広告収入を得るシステムに乗じて、要はちょっとしたお小遣い目当てでブログをやっていますよ、ってこと。

別に多少の小遣い稼ぎ、否定しませんが、著作権関係がグレーな使い方をしている方が多いし、また、そういう「あえてやってる」系釣りタイトルを付けるのも、印象は良くない。賢明なベテランのファンの方やリピーターなら、なおさら「そういうこと」は「察している」はずですので、あえて口には出していない。本来それだけデリケートな問題だからです。

だれかを選べば、誰かは選ばれない、と言うことが起こる。

そして、その選ばれない「誰か」にも、宝塚ではファンが「必ず」いるんです。

わたしは基本的に人事予想、宝塚の人事異動についてはこのブログでは発信しないスタンスでいきます、なぜなら、「えげつないから」です。

人事の動向が、宝塚ファンの一種の娯楽や楽しみの一つなのも否定しませんが、あまりにもその発信、多すぎませんでしょうか。特に、トップコンビの退団発表前後、何の作品がいつどれくらい上演されるか、発表がされる時などに。

 

このブログの宝塚についてのスタンス(自戒を込めて)

・良心に基づき「やってはいけない」と思うことはやらない(人事予想もしない)

・大きいものに批判の目を向けろ、末端を批難するな 

表現の自由の意味をはき違えるな

・特に娘役、そしてタカラジェンヌ達の厳しい環境に思いを馳せるべき

 

わたしはどんなトップコンビでも応援したいし、した方が楽しいと思う。

どんな人事的な波乱万丈があったって、トップの就任は祝福されるべきです。

そして観客は作品の出来、トップコンビはじめ組子の実力に納得しなければ、観に行かなければいい、という自由がある。それがエンタメの厳しさであり、良いところだと思います。

基本スタンスは、舞台を楽しみにして観劇にいきましょう~!

 

東宝ではもうすぐ宙組新トップコンビ真風涼帆、星風まどかのお披露目公演が開幕。

宙組公演 『天(そら)は赤い河のほとり』『シトラスの風-Sunrise-』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

先日の月組公演は多くの反響・大熱狂のなか、閉幕しました。

 

月組の、もはや現在の宝塚を代表するトップ娘役のひとり、ちゃぴちゃん(愛希れいかさん)の卒業が発表されています。

退団作品は娘役なら、トップ娘役なら憧れ、やりたい、と願う大役『エリザベート』です。

ちゃぴちゃん、ご卒業発表おめでとうございます。

卒業って本来、喜ばしく、華やぐ慶事です。

宝塚の場合、少し「卒業」の意味あいが違ってくるのだけど、ちゃぴちゃんと珠城さんのエリザベートとトート、今の月組がどんなものを見せてくれるのか、キャスティングされた月組子の皆さん含め、楽しみでしかないです。

 

さて

ちゃぴちゃんが卒業発表されたことで、月組次期トップ娘役についての予想記事、発信がネット上、SNSで少々上がる(っている)かと思われます。

繰り返しますが、「誰がトップスター、トップ娘役になるか、誰が組替えするか、新人公演の主演、ヒロインをつとめるか、路線(将来のトップ候補)か、退団するか」は宝塚ファンの間でおなじみの話題です。人事も含め、楽しむのが「宝塚歌劇」です。わたしだってそういう話題をすることはありますよ。

 

ただ、わたしは、以前から、なんとなく、むむむと思うところがありました。

ですので、ブログをやっていることだし書いてみました。

…やはり少々えげつなくないですか?

SNSは割と心得てたり自粛した書き方をしている方が多い中、ブログ記事の品性のなさ。

広告を貼った記事で注目を集める書き方をして、小金稼いで満足ですか?(もちろん一部のブログ主さんですよ)

宝塚歌劇のすばらしさを沢山語らず、そんないわゆるゴシップばかり書いて満足でしょうか。

わたしが宝塚ファンをはじめた頃、沢山の読み応えのある記事やブログに出会いました。

それで宝塚の舞台の見方、宝塚の内情、ファンについてナドナド、勉強出来た部分もありますし、萌え語り、批評、感想、大いに結構だと思います。こんなに自由に自分のことを発信する場が増えてるのだから、発信したい、自己表現したい、それも当然の欲求、思考です。楽しいですよね。

でもね。

人事決定の多くは、生徒やファンの意思、総意ではなく、(それを多少は汲み取った)劇団側の思惑・意向で決まるのはご存知ですよね。

それなのに、その下の生徒さんを下品に話題にしたりするのは、ちょっと違うでしょ、と思うのです。

 

井戸端会議、劇場内、周辺でのおしゃべり、まあ良いと思いますよ。あんまり品は良くないかも、ですが。

でもネットは顔も知らない相手にまで拡散され届くし、意外とアクセス数が少ないブログでも、本人は無自覚でも多数の他人に影響を与えている可能性がある。

ネットのその言論、あなた本当に責任取る気で書いてますか?といいたい。

そういうことにきちんと対処してもらいたい。

これも繰り返しますが、アフィリエイトアドセンス、やってもいいと思いますよ。経済の仕組みですし。

でもそんな「次期トップスターは?!〇〇は××!!」みたいな知性も品性も感じられない(誰にでもカンタンに書ける質の低いゴシップ記事)を量産するのは、一ファンとして見ていてあまり、というか、本当に気持ち良いものではありません。

良心が痛みますので、わたしはそんな記事は書きません。このブログはキホン、好きなことを好きなスタンスで書いてくけどね。

 

宝塚の、特に娘役の立場は厳しい。ネットで調べるだけでも、スカイステージやNHK、WOWOWで過去公演の映像を観るたびに娘役の扱いのひどさに泣けるわけです。

なぜこの人をトップ娘役にしなかったの?もっと抜擢、活躍させなかったの?と。

 

わたしはどんな子が、大好きな月組トップスター珠城りょうさんの相手役となっても寿くつもりですし、新たなトップ娘役が就任する月組で、どんな新しい科学反応がおきるかが、めちゃくちゃ楽しみですよ。その時はどんな芝居、ショーがくるのかな。エリザベートももちろん、楽しみですよ。

 

そんなことをワクワクしながら、次期トップ娘役の発表を待ちたいと思います。

 

結構長くなっちゃった…お読みいただいた皆様、ありがとうございました、ナギナリコでした。

 

 

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

月組『カンパニー/BADDY』閉幕!千秋楽ライヴビューイングレポします~!

月組『『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』が昨日、東京宝塚劇場で大千穐楽を迎えました!わたしはライヴビューイングで映画館で鑑賞。

この公演で綾月せりさん、宇月颯さん、貴澄隼人さん、早乙女わかばさん、優ひかるさん、早桃さつきさんがご卒業されました、おめでとうございます!

 

今回の公演はわたしは初日から観劇、

nagi-narico.hatenablog.com

カンパニーとBADDYという組み合わせが大好きで、特にウエクミせんせいのBADDYはもう何度観ても物足りない…最近の宝塚のショーに風穴を開けた作品だと思います。

nagi-narico.hatenablog.com

公演評はもう少しあとに書きますので、千穐楽のレポを!お届けしたいと思います!

まず、『カンパニー』

① 高崎美波のコンビニバイト登場から、下手で店長とのやり取り 店長「お弁当持って帰っちゃうBADDYなやつがいるんだよ」(意訳)「でも食べるものに困っている人もいるのに、もったいないですね…」「お~GOODYだね!」

② 青柳が敷島バレエ団の敷島、瑞穂、乃亜、紗良の初めての面会で乃亜の紹介での下手での脚上げで憧花ゆりの組長が若干ふらつく、客席が結構笑ってザワつく、収集付かないので紗良わかばちゃんが「いいかしらね?」と一言入れてから会話に入る(ファインプレイ)

③ 青柳が敷島バレエ研究所を訪れた際、紗良(わかば)の発言が結構押し出しよく、乃亜が少し笑っちゃうような受けをする→客席笑い声(これLVだとあまりちゃんと確認出来なかったのですが)青柳の「友美、止まっていた時間が…」のナレでもまだ笑い声が

④ 敷島瑞穂と青柳のバレエ団でのやりとりで「そだね~」(このあとも一言なにか言っていたかも)、更に後半でも「そだね~」+αあったかも。

⑤ 社長室での脇坂専務、青柳、有明社長の場面で脇坂専務が「オクラホマミキサ」を踊りだし、青柳を誘う、青柳とまどう(珠城さんの素のとまどい可愛い)

 

カンパニーはこんな感じかな。アドリブも満載で楽しかったですー!あとこれは書いとく、ありちゃん、蒼太役暁千星の芝居が今までで一番良かった!

また思い出したり見聞きしたら書き足します!

 

『BADDY』

① ヤッティ(輝月ゆうま)がグッディとのやりとりで「セリハヤテハヤトワカバヒカルサツキ」と宇宙語で退団者を紹介する

② 「ブルーラグーン」の光月るう組長演じる、ホタテに扮した執事バッティ珠城りょうのレモン汁かけがいつもより「ブッシュウウ」と力強い→客席笑う

③ バッディがポッキーを人質としてアジトに持ち帰る、ポッキー(被り物付き)とスイートハートとの下手でのやり取りポッキー(月城かなと)近寄る、スイートハート(美弥るりか)嫌がる、ポッキー食い下がる、スイートハート嫌がる、の繰り返し(ポキスイいちゃつき、可愛い)

④ 宇月颯演じるクールが色んなところでこっそり「ありがとう」、目線を配りまくり

⑤ フィナーレでバッディ珠城がありちゃん王子から扇を受け取り、ありちゃんに投げキッス

※退団者のお花のコサージュは一切無し

BADDYは…としさんが色んなところに愛嬌振りまき挨拶していたり、ゆりちゃん(クール、紫門ゆりや)とめっちゃ笑あってたり、フィナーレでゆりちゃんがとしさん立ててくれたり、ポッキーとスイートハートのネコパンチやりとりが可愛かったり、珠城さんがブルーラグーンでさりげなく早桃さつきちゃんにキスしてたり…ライビュなんで色々見えなかった部分も多いんですが、最高でした!

珠城・愛希コンビはひたすら真面目に手堅く仕上げていて、千秋楽だからって浮ついてないのが好印象。デュエダンのラストのキスで、グッディがバッディの背中を抱きしめながらぎゅっと指一本ずつ握り、拳でしがみ付いていたのが印象的でした!

 

退団者

・すーさんが出てきて緞帳前で、「よっこいしょ」と立つ、客席笑う

「今回の公演については様々なご意見をいただいた」皆様の〜になれば(曖昧、思い、考えを呼び起こしたなら、みたいな感じでした。

・原作者伊吹有喜さんの紹介

・今後の三公演、ラストパーティー、雨に歌えば、サントダムールと大劇場公演エリザベートの紹介

 

退団者紹介(以下結構ぽやっ、としちゃってすみません)

 

早桃さつき エドワード八世(?)での銀橋ソロ、BADDYでの同期3人で芯を取ったのロケット(晴音アキ、早桃さつき、楓ゆき)が嬉しい等、すーさん、さつきはいつも客観的に自分を見つめていた

 

優ひかる アリスの恋人で毎公演アドリブ、芝居の楽しさに目覚めた、(すーさん失念、すみません)

 

早乙女わかば ハプスブルグの宝剣での新人公演ヒロイン、ランスロットのグィネヴィア、ジャンルイファージョンのマリーアントワネット、月組組替え後はどの作品も思い出深い、「グランドホテル」のフラムシェンは大好きな役に出会えた、感謝の気持ちを持って最後のご挨拶をさせて頂きます すーさん、明るく優しい、舞台上でも

 

貴澄隼人 (様々な作品を紹介後)思い出深い役としてNOBUNAGAの織田信長の弥助役、All for Oneのダルタニアンの父ベルトラン役、父親として息子と毎日向き合った、すーさん、もっくんはみんなのお兄ちゃん的な存在だった

 

宇月颯 エリザベートのルキーニ、ジプシー男爵のバリンカイ、NewWave月、春の雪、グランドホテルの運転手、カルーセル輪舞曲の(~の)歌手、AllforOneのアトス、MOONSKIP等、作品の紹介が中心(ご本人のコメントあぼろげですきません)すーさん、月組では「としちゃんのように踊りたい」生徒が沢山いて、みんな残って夜遅くまで練習していた、卒業しても残したものは受け継がれる

 

綾月せり 「ベルサイユのばら」で初舞台、ハローダンシング、(中間あいまい)グランドホテルのサンダー等々作品の紹介(ご本人のコメントおぼろげですみません)すーさん、まゆみちゃんは優しい、それゆえに(管理職として)悩んでいた時もあった等々副組長としての貢献に感謝の意

(以上結構おぼろげレポですみません)

 

退団者挨拶 ここもまたまたおぼろげですみません、スカステ見たら書き足します

 

早桃 何度か言葉に詰まってしまうも客席から応援の声、きちんとご挨拶する「〜本当にありがとうございました」(珠城さんが温かいまなざしを向ける)95期同期近寄る、ちゃぴちゃんも

 

 挨拶きっちり落ち着いて、途中大きく深呼吸されていたのが印象的でした、95期同期のお花渡し、ちゃぴちゃんも同様

 

早乙女わかば花火」、客席笑う、「辛くて苦しいこともあった」意志の強い眼差しで、綺麗な右目から一筋の涙が(後ろの珠城さんもつらっと泣く)香咲蘭、珠城りょう、近寄る

 

貴澄 ひげをつけなくなる生活が想像できない(客席笑う)皆々様のご多幸を~と武士のように凛々しくご挨拶 夏月都、千海華蘭がお花渡し

 

宇月 客席から「としちゃん」「とし」コール 爽やかに洗練されたリラックスした状態でお話し(あとで書き足しますすみません)玲実くれあと響れおなが駆け寄る、愛希れいかお花渡し

 

綾月 「せり」掛け声、「社長」掛け声に客席笑う、87期として沢山の同期や仲間を見送ってきた、私が最後の87期生です、同期お花渡しは龍真咲、長めの「だいじょうぶ?」みたいなやりとりに客席笑う

 

カテコ一回目、二回目

珠城さん、爽やかに感謝の挨拶

 

カテコ三回目、退団者から一言ずつ

早桃 「緊張してしまって…(かわいい)ありがとうございました」

 (おぼろげ、とてもきちんとされていました、スカステ確認します、すみません)

早乙女 「愛する同期の珠城率いる月組をこれからもよろしくお願いします」(珠城さんがグッと見つめる)

貴澄(おぼろげすみません、にーにと呼ばれ朗らかにご挨拶されてました、月組愛も)

宇月 「これからは客席で皆様と一緒に月組を見守りたい(月組愛のことば)」

綾月「憧花ゆりの組長と光月るう率いる月組をよろしくお願いします」

 

カテコ四回目

珠城さん緞帳の脇から大羽根を背負って出てくる(あっ、すみませんみたいな裏方さんへの声がけが聞こえる、可愛い)、ご挨拶後、カニ歩きで横に手を振って退場

 

以上です!

ぼんやりしているところや、ニュアンスが違うところもあるかと思いますが、大体レポ出来たかな?抜け漏れあると思います、お読みいただきありがとうございましたー!月組最高!ナギナリコでした!

 

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

突然ですがわたしの好きな宝塚スターさんをブログで語り倒します。その④~鳳月杏さん~

こんにちは。いよいよ世間ではGWも終わり、今日は月組カンパニー/BADDYの千秋楽ですね、ご卒業される皆様、おめでとうございます。もっと見ていたかったBADDY…本日のライブビューイングを持って見納めです。

さて、今日はそんな本日千秋楽の月組ご出身の現花組スター、鳳月杏さんをご紹介します。

kageki.hankyu.co.jp

これまで星組の七海ひろきさん、月組の珠城りょうさん、星組の有沙瞳さんを取り上げております。

突然ですがわたしの好きな宝塚のスターさんを語り倒します。その①~七海ひろきさん~ - 『エンタメ ジャーニー』ナギ ナリコがエンタメScrap!

突然ですがわたしの好きな宝塚のスターさんを語り倒します。その②~珠城りょうさん~ - 『エンタメ ジャーニー』ナギ ナリコがエンタメScrap!

突然ですがわたしの好きな宝塚のスターさんを語り倒します。その③~有沙瞳さん~ - 『エンタメ ジャーニー』ナギ ナリコがエンタメScrap!

 

ちょっとナギさん、あなたスターさんに気が多過ぎじゃない?とそろそろどこかから突っ込まれそうですが…笑、ご紹介させて下さい!

まずはいつものように経歴から。

鳳月杏さん、愛称「ちなつ」さんは92期男役。月組に配属後、新人公演でもスター格の役柄を多く演じています。龍真咲と明日海りおが役替わりで公演した『ベルサイユのばら』 ではラストの新人公演でアンドレ役を。

その後転機となったのは、ご本人も「宝塚おとめ」のすきな役に挙げている、『月雲(つきぐも)の皇子(みこ)』の穴穂皇子(あなほのみこ)。

宝塚おとめ 2018年度版 (タカラヅカMOOK)

主演珠城りょうさんの兄弟で、恋敵ともなる穴穂。正統的で王道な魅力の珠城さんに対し、個性的で覇道の魅力を持つ鳳月杏さん。ヒロインは元雪組トップ娘役、咲妃みゆさんでした。この並びが最高によかった…!!

2015年、花組に組替え後『カリスタの海に抱かれて』『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』に出演、そして『スターダム』にてバウホール単独主演。ここからちなつさんの魅力が更に開花!花組の主要男役の一人として、数々の役柄を演じます。『ME AND MY GIRL』で主人公ビルのいとこの令嬢ジャッキー、『金色(こんじき)の砂漠』のジャハーンギール王は中でも代表的な役。直近の『ポーの一族』でもジャン・クリフォードという爽やかイケメン医師を。そして現在公演中の『あかねさす紫の花』『Santé!!』中大兄皇子/天比古という二役を役替わりで演じております!

 

ではちなつさんの魅力について……

①手堅い得難い万能選手!

②「濃く」「鋭い」存在感!

③美脚。宝塚映えするヴィジュアル!

④素顔はほんわかふんわり

です!!

 

お歌も上手くて、ダンスも踊れて、お芝居もうまい…なんでも一定以上のレベルで出来るし、花組の別格男役として、欠かす事の出来ない存在感があります。月組花組という組替えをへて、その魅力が開花、「濃く」て「鋭い」眼差しについつい花組では目がいってしまう……演出家陣にも重宝されておりまして、例えば『月雲の皇子』で二番手格穴穂皇子をあてがきした上田久美子先生は、『金色の砂漠』のジャハンギール王という本によったら二番手が演じてもおかしくないような配役をしています。

nagi-narico.hatenablog.com

小池修一郎先生も直近の『ポーの一族』であてたジャンは、明日海りおさん演じたエドガーとの対峙や仙名彩世さん演じたシーラとの色っぽい場面もあり、ラストはエドガーに…というオイシイ役。これ、この公演両方見た方なら納得して頂けるかと!

ちなつさんと言えば脚!!美脚!!脚長!日本人離れした美脚っぷり!!

ちなつさんの美脚(特に女役)は以下の公演で特に見れます。

月組公演『New Wave! -月-』(スカイステージ放送のみ)

花組公演『Melodia -熱く美しき旋律-』(『新源氏物語』との併演のショー)

花組宝塚大劇場公演 宝塚グランド・ロマン『新源氏物語』/グランド・レビュー『Melodia―熱く美しき旋律―』 [Blu-ray]

もうね~毎回「ああ…脚長いな…」って思うんですよね!ふしぎ!何度も観ているのに!「あしながっ!」「やっぱり脚ながいなあ…(感動)」みたいな。

これはもう観てみないとその足の長さを実感(?)出来ないと思います……

ポーの一族』のフィナーレ男役群舞での弧を描く脚上げの美しさといったら…!!

nagi-narico.hatenablog.com

是非、もう公演は終わっておりますが、映像でもご確認ください…!スタイルめっちゃ異次元だから、みてみて!(ポーの一族は来年スカイステージ放送があると思われます、映像ディスク、CDは販売中)

 

④のお人柄について、ちなつさんはスカイステージ等で見ていると、ほんと「のほほん」「はんなり」「ふんわり」されていて、ゆったり上品で素敵なんですよ…!スカイステージオリジナル番組でのお話の仕方もなんだか素敵で、表に出てくるところはふんわりなんだけど、浮かび上がってくる内面では、芸事についての真摯な姿勢もうかがえます。

ふんわり癒し系のちなつさん…舞台姿とのギャップ萌え。更にキキちゃん、現宙組二番手芹香斗亜さん(元花組二番手)

kageki.hankyu.co.jp

とはお顔立ちもなんだか似ていて、性格も結構通ずるところがあるみたいで、「キキちな」ってファンの間で呼ばれていましたね…なんだかだいぶ前のことのよう…キキちゃん主演の 『MY HERO』では二番手格テリー・ベネット役もやっていたしね…

さて、花組では別格男役スターである(だろう)ちなつさん。現在役替わりで二番手クラス(といっていいのだろうか…)の役を演じています。わたしは博多座はいくんですが、ちなつさんの中大兄皇子は観れない……そのうちタカラヅカ専用チャンネルスカイステージで放送してくれることを期待します…!(しなかったら嫌だな、ライビュいけないし…)

花組の中ではすでにかなりの上級生、これからも手堅く、そして濃く鋭い男役姿を見せてくれるはず。そして演出家陣にも重宝されるはず。でも……もっといろんなちなつさんが見たい!男役も!女役も!美脚も!(←)もっとみたい!

これからも花組では大注目で応援していきます!

 

ナギナリコでした!

 

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

上田久美子が宝塚のショーに開けた風穴。

こんにちは。本日はこどもの日!ですね~GWいかがお過ごしでしょうか、わたしは色々忙しくて。まあ遊んでもいますが、もうちょっとゆったりしたい…GWに観劇した作品のレビューは、少しずつアップしていきたいと思います!

 

今日はもう、ズバリですけど、宝塚座付き演出家「上田久美子」論です

とりあえずPart.1、ということで?、現在公演中、明日、5/6(日)で大千穐楽を迎える、月組BADDYについてから。

 

まず、ショーテントタカラヅカ『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』の上演が発表された時、SNS(Twitter)はかなりザワツキましたね~。

私自身もあれ?まず演出家がわからなくて、カンパニー/BADDY並びにこのタイトル、どっちがショー?二つ芝居?と思ったことを覚えています。

そして、今現在、宝塚で最もその作品作りが注目されている上田久美子が初ショー作品を担当する、とわかった。

わたしはウエクミせんせい(勝手に呼んでいる)の大ファンですので、もう、嬉しかったですね~!

SNSでの反応も好意的なもの、驚きの声、多かったと思います。

 

月組トップ、珠城りょうさんは、上田久美子さんの初演出作品バウホール公演『月雲(つきぐも)の皇子(みこ)』

で関わりが深い。この作品、大変好評だったようで、急きょ東上が決定、かなりタイトなスケジュールでしたが、今はなき(名前が変わった)天王洲銀河劇場での上演もされています。

この作品は、珠城りょうさんにとって、早くも代表作のひとつで、この公演に参加した現花組鳳月杏さん、元雪組トップ娘役咲妃みゆさん、他の月組のメンバーにとっても、かなり試金石となった公演だったと思います。当時の月組子の芝居力が充分に発揮された作品。それ位、演者の使い方、要はあてがきも上手かった。本は言うまでもなく。

 

今回は、作品論、というか少しBADDYについて書きたいので、ここはさくっ、としておきますが…そんな上田久美子×珠城りょうの再タッグ。それが、宝塚はじまって初めての女性演出家のショー!!現在もっとも作品に期待が集まる演出家、上田久美子による!

この興奮…!!

nagi-narico.hatenablog.com

初日の感想はレポしました!!

BADDYで上田久美子が開けた風穴とは、いわゆるこれまでの形式的なショー作品作りを踏襲しながら、ある種パロディ的なショーに仕立てているところです。

ファンとしていいますと、ぶっちゃけ最近のショーはマンネリ傾向、というか、だいたいどの演出家も似たようなものを作ってきているんですよ。

ショーとして駄作、みたいな作品は少なく、結構佳作だったり、良作だったりすると思うのですか、なんというか…マンネリ。ベテラン演出家は自分のスタイルを崩さないし、つまりは自己模倣、若手演出家はベテラン演出家を習って、その模倣になっていることが多い訳です。

定番は、例えば

幕開け、トップスターが登場し、周りにわらわら先導役がいたりして、OP、ラテン/ジャズ/スパニッシュ、シンデレラ(ダメ男の)変身ストーリー/ミュージカル調の芝居がかった場面/若者のダンスシーン/ジゴロ(順不同)、中詰めのスターの次々銀橋渡り、若手の銀橋残り、破壊と再生(特に藤井大介ショー)/大人数での爽やかな群舞(退団者ピックアップ)、男役群舞、トップコンビのデュエットダンス、挨拶、エトワール出てきてフィナーレ。

みたいな。

藤井大介先生はもうほぼ上記のような感じだし、稲葉太地先生も似たような感じ。斎藤吉正先生はもっとテンポが速く、選曲がキャッチー、あてがき力が強く、若手の野口幸作先生はこれまでの傾向を踏襲+往年のミュージカルやショー作品の要素を。中村暁先生は芝居がかった場面が多い、中村一徳先生はダンスショーで割とテンプレ感強い。大ベテラン酒井澄夫先生と岡田敬二先生は、自己模倣感が強く、テンポ感がゆったりめ、

だとか。

今回のBADDYは久しぶりの「ストーリー仕立てのショー」です。

基本的にショーは芝居がかった場面はあっても、全編芝居仕立て、というものは少ないです。

思いつくのは、往年の名作、1971年初演、鴨川清作作、真帆志ぶき主演『ノバ・ボサ・ノバ』。

『ノバ・ボサ・ノバ』『めぐり会いは再び』 | 星組 |

直近では柚希礼音さん時代の星組で長きにわたって公演。

 

星組月組二組が同年に同じショーをした

タカラヅカ絢爛─灼熱のカリビアン・ナイト─』

TAKARAZUKA REVUE 公演案内

タカラヅカ絢爛Ⅱ─灼熱のカリビアン・ナイト─』

TAKARAZUKA REVUE 公演案内

既に退団されていますが、演出家荻田浩一さんの

『バビロン―浮遊する摩天楼―』等もストーリー仕立て、と言えるかもしれません。

宝塚歌劇 公演案内

(まだまだにわかなので他に名作ストーリー仕立てのショーと言えばこれ!というのがあったら教えて下さい。)

 

ストーリー仕立てのショーがあまり作られないのは、単純に、普通のショーより経費がかさむのかな、というのと、演出家やジェンヌへの負担も大きいからかもしれません。

 

しかしウエクミせんせいはそんな、テンプレショーの空気に風穴を開けた…!

カンパニーと併演ですが、皆帰る時は口ぐちに「バッティ、バッティ」とBADDYの話ばかりです。私自身もBADDYが大好きで(カンパニーもすきですが)、ここ最近の宝塚の公演だと一番通ってしまったかも。それ位、インパクトがあり、印象に残り、ハマる人はハマる、そんなショー。これまで若手ながら数々の名作をつくり、そのスターの代表作を作ってきた「女流演出家」上田久美子が、今回このショー『BADDY』を打ち出した意義はとても大きいと思います。

既存のショーでよく使われる手法、上記に描いた通りですね、を踏襲しながら、とても革命的で、斬新な場面、新鮮な場面も多い。そして社会批評に富んだ作品でもあります。

実は、ミュージカルも、ストレートプレイも、名作と呼ばれる作品は、社会批評に富んだ作品であることが多い。タカラヅカではそういう社会批評的なスタンス、演出家の主張みたいなものは、基本的に嫌がられます。スターそれぞれが舞台の主役だから、演出家の主張をさせるコマにしてはダメ、みたいな。

それを上田久美子はトップスター珠城りょう、トップ娘役愛希れいか、月組子を立てながら(当て書き)、既存のショーの枠組み、手法を踏襲し、社会批評的な自分の主張を織り交ぜ、観客を取り込んでいる。

これってすごいことですよ。伝統的であり、革新的。

BADDYについては、好意的な評価が多く、勢いを感じますが、一方で、否定的な意見もチラホラ聞きます。

そしてそれは、あたりまえのことです。多くの人の心を揺さぶる作品は、多くの人の反感も買うものです。

わたし自身は、BADDYは今後も時折語り伝えられるような、名作だと思います。ただ、再演は難しい。まさに、今の時代性を反映したショーであり、3年、5年後には絶対出来ない。

 

以上、このショーを見て…とにかくわたしはウエクミ先生が心配になりました。若くして、こんな色々な様々なことをやって、出来て、タカラヅカファンという目の肥えた観客の評価も得ている。

ウエクミ先生、しばらくしたら外部の演出をやってみるのもいいけど、今しばらく宝塚にいてね。歌劇団さんもしばらくは引き止めてね。

 

わたしは、これからは、他の女性演出家、上田先生より先輩の植田景子先生や小柳奈緒子先生にもショー作品を作ってもらいたいです。まだ女性のショー作家はいないですが、見てみたい。中堅生田大和先生は今度宝塚巴里祭の演出をされます。(ショー作家デビューを期待!)新進原田諒さんは日本物ショーでショー作家デビューをしたましたので、今度は洋物のショー作品を作るのを期待。(というか芝居よりそっちがむいていそう…)

どんどん新しい時代の流れを作って行って欲しいですし、これからもいわゆる「定番のショー」だけではなく、色んな試みをして欲しいのです。芝居(ミュージカル/歌劇)では結構色んなジャンルの、舞台の、作品がありますよね!?

 

明日はいよいよBADDY千秋楽!ライブビューイングですが、めいいっぱい楽しみたいと思います!!

後日、『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』/『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』もきちんとレビューしたいと思います。千秋楽のレポも、出来たら。

 

これからもウエクミせんせいの活躍に期待するぞー!ほかのショーもたのしむぞー!

ナギナリコでした~!

 

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村