子どものヒーロー、ピッピを追って@東京富士美術館『長くつ下のピッピの世界展~リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち』
9月24日(月)まで開催中、東京富士美術館の『長くつ下のピッピの世界展』に行ってきました!富士美術館は八王子の創価大学に隣接する美術館です。
東京富士美術館で開催中の「長くつ下のピッピの世界展」は、いよいよ今週末9/24(月・祝)で終了となります!
— 長くつ下のピッピの世界展 (@pippiten) September 21, 2018
以後、宮崎、京都、名古屋、福岡、愛媛ほか日本全国を旅します!
その後も会場会期決定次第、以下公式サイトで発表いたします!https://t.co/DkCni7MY5x pic.twitter.com/ES2GSF0WAX
作家アストリッド・リンドグレーンの代表作『長くつ下のピッピ』の原画展示をはじめ、『やかまし村の子どもたち』『ロッタちゃん』等他作品、リンドグレーンの生涯にも触れられる展示内容となっています。
小さい頃、VHSビデオで観てから大好きになった『長くつ下のピッピシリーズ』。金貨の鞄を持ったお金持ちで大人を投げ飛ばす力持ちの女の子「ピッピ」が、馬のおじさんとニルソンさん(小猿)を連れ街にやって来て、「ゴタゴタ荘」で一人暮らしを始めるところからお話がスタート。近所に住むトミーとアニーを巻き込み、毎日大騒ぎ、そして三人の冒険…
『長くつ下のピッピって知ってるかい、素敵で可愛いわたしのことよ』という歌とともピッピの破天荒だけどチャーミングなキャラクターが最高。子どもの胸躍らせるようなワクワクが詰まったストーリーとなっています。
馬を持ち上げたりお菓子屋を買い占めたりピッピのやることはスケールが大きく、カッコイイ。幼き頃のわたしのヒーローでした。
映画はスウェーデンと西ドイツの共同制作だったので今ではかなり昔ですね。(Amazonでも取扱いなし…再販しないかな…)キャラクターが生き生きと描かれ、心躍るストーリーそのまま、とても楽しい映画です。
日本での原作は桜井誠さんのこのver.がポピュラーかな?
- 作者: アストリッド・リンドグレーン,桜井誠,大塚勇三
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/16
- メディア: 単行本
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同じく映画化されている『やかまし村の子どもたち』。
- 作者: アストリッド・リンドグレーン,イロン・ヴィークランド,大塚勇三
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展覧会は初版本や本国挿絵画家イングリッド・ヴァン・ニイマンの原画展示等が中心、日本版の桜井誠さん等の原画展示もありました!
ピッピの家『ゴタゴタ荘』のジオラマはフォトスポット。この裏側も注目です。
リンドグレーンの生涯を辿る映像の上映も。
非暴力に対するリンドグレーンの名演説や、ピッピの作風について、実際のインタビュー等を交えて作られており、見応えあります。
ピッピは、リンドグレーンの娘が寝る前に「長くつ下のピッピのお話をして」というお願いからはじまったとは、リンドグレーンの想像の翼ってすごい…それを元に自身でまとめた自作の本も展示されています。
印象的だったのは『ピッピはその気になれば世界征服出来る位強大な力を持っている(意訳)、でもその力を正義のためにしか使わない』。
ピッピが大人たちやいじめっ子をやりこめる様は痛快ですが、それは正義に基づいてこそ。
ピッピの出版はおりしも、ウーマンリブ等女性の権利を求める声が世界で上がり始めるころ。10歳の女の子が主人公で、お金も力も持っている…当時としてもかなり先進的なキャラクターだったのでは?と思います。
東京では連休最後の9/24月曜日まで、以降、宮崎、京都、名古屋、福岡、愛媛ほか全国巡回予定。
公式グッズやスウェーデンから輸入したグッズ、もちろん書籍など、物販も大変充実してました!
欲を言えば、是非とも過去の映像化作品の放送をして欲しかったかな。
ほんとうにピッピの映画が大好きだったので。
昔ジブリでアニメ化の案があったのですが、実現に至らず、だったんですよね…こんなアニメ映えする題材なかなかないのにな〜!(宮崎吾郎監督、リンドグレーン原作『山賊の娘ローニャ』という凡作がありましたが…)ラフが盛り沢山のこちらの本、かなりおすすめ。
以前篠原ともえさん主演、宮田慶子さん演出でミュージカル化されましたし、最近でも立花演劇研究所というところがミュージカル化しているようですね。
アニメでも舞台でも栄える場面ばかり思い浮かびます。
また動くピッピが見てみたいな。
企画展のチケットで富士美術館の常設展も回れます。コンパクトですが現代美術〜西洋近代絵画の肖像画等幅広い。
ではでは、いつかスウェーデンの「リンドグレーンランド」に行きたい、ナギナリコがお送りしました!