宝塚演出あるある事典
今回は宝塚の演出であるある、場面であるあるな事柄を自分なりにまとめてみたいと思います。今後何かあれば、随時追加、整理、別記事更新予定。
語源がある言葉については、ネットやわたしが持っている書籍なども参考に書きました!例として挙げている公演名については比較的最近の、ここ数年のもので、パッと思いついたものです。他にも何かあればコメント欄等で教えてくれると嬉しいです!
ちなみに書籍で出てる↓この『宝塚語辞典』はイラストもとっても可愛く、内容も大充実で初心者からコアなヅカオタ、ヅカファンのみなさままでオススメ。宝塚の書籍扱っている書店ではよく目にします!
では以下あいうえお順でいきます!
エル・ドラード
月組「EL DOLADO」、花組「Melodia」宙組「クラシカルビジュー」
概念の擬人化
愛と死、善と悪等概念を擬人化して(主演者の役回りを増やす)方法。
元々はおそらく海外ミュージカル「エリザベート」が由来。
星・雪・月組ミュージカル版「ロミオとジュリエット」花組「愛と革命の歌」「エリザベート」
仮面劇(仮面舞踏会)
歌や踊りの場面が自然と入れられるため、パーティーシーンの中でも重用される。また妖しい舞台効果になるため、雰囲気がある場面を作りたい時にも用いられる。
「ベルサイユのばら」星・月組「スカーレットピンパーネル」星・雪・月組「ロミオとジュリエット」星組「オーム・シャンティ・オーム」月組「AllforOne」雪組「ひかりふる路〜革命家マクシミリアン・ロベスピエール〜」
幻想のダンス
死後、多くは白い衣装で舞うデュエットダンス。芝居で主人公が死んだあと、良く使われる。
星・雪・月組ミュージカル「ロミオとジュリエット」花組「金色の砂漠」月組「グランドホテル」
ジゴロ
フランス語由来。いわゆる女性にたかって生きている男性のこと。ハットにスーツが定番。一方で、セクシーで色男的な男役像を象徴する存在として、ショーの一場面でも良く扱われる。
花・星・雪組「琥珀色の雨にぬれて」花・雪組「メランコリック・ジゴロ-あぶない相続人-」花組「Sante!!」月組「BADDY━悪党は月からやって来る━」
ジプシー
むかし、ヨーロッパ等で定住する地を持たなかったロマの人びとのこと。現在は差別用語、放送禁止用語とされている。
亡霊
死者の霊、魂。役柄を増やしたり、おどろおどろしい舞台効果をあげるために使われる。
「エリザベート」宙組「サンクチュアリ」雪組「ドン・ジュアン」
もう一人の○○
概念の擬人化と同じように、舞台上の役を増やすのに良く使われる。エリザベートの黒天使がその代表例。
「エリザベート」月組「舞音-MANON-」花組「ポーの一族」
破壊と再生
死と復活。ショーの一場面でよく使われる。ある勢力が、ある勢力に倒されるが、最終的に復活する。(藤井大介演出作品に非常に多い)
宙組「PHOENIX 宝塚!! —蘇る愛—」花組「Sante!!」
スパニッシュ
フラメンコの踊りの場面のこと。ショーの一場面や芝居でも良く用いられる。男役はスペイン帽、娘役は特徴的な髪飾りを使うことが多い。(衣装も頻繁に同じものが使われる)
月・宙組「Apasionado!!」「Apasionado!!II」「Apasionado!!III」宙・星・月組「激情」星組「THE ENTERTAINER!」雪組「SUPER VOYAGER!」
祭り
パーティーシーンと同じく、自然と大人数の歌や踊りの場面が作れるため、非常に重宝される。
雪組「星逢一夜」雪組「幕末太陽傳」花組「邪馬台国の風」月組「カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-」
フランス革命
言わずと知れた宝塚作品の定番中の定番。毎年何作品かはフランス革命を扱った作品が作られる。その草分け的公演、「ベルサイユのばら」の公演の成功が、今日に至るまでの宝塚の「フランス革命もの」の人気を作った。また「革命もの」は大人数必要とし、大劇場の舞台に映えるため、フランス革命以外も非常に多い。例:「飛鳥夕映え」「神々の土地」
「ベルサイユのばら」星・月組「スカーレットピンパーネル」花組「愛と革命の歌」月組「1789」雪組「ルパン三世 —王妃の首飾りを追え!—」雪組「ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜」
シェイクスピア
言わずと知れた劇作家、詩人。宝塚の公演でも頻繁にその原作作品や翻案作品が作られる。
星・雪・月組ミュージカル「ロミオとジュリエット」宙組「Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜」月組「暁のローマ」星組「The Lost Glory —美しき幻影—」月組「HAMLET!!」月組「二人の貴公子」
ラテン
「黒塗り化粧」と言って通常の公演より肌を浅黒く塗ることが多い。ショー作品の定番で、名作も多い。鴨川清作のノバ・ボサ・ノバは再演が何度も行われる名作。宝塚の劇団員の生徒食堂も「ノバ」と言う。
星・雪・花組・月組「ノバ・ボサ・ノバ―盗まれたカルナバル―」花組「CONGA!!」月組「Apasionado!!」「Apasionado!!II」「Apasionado!!III」雪組「La Esmerarda」
2.5次元
宝塚の危機を救った「ベルサイユのばら」を皮切りに、漫画、ゲームを原作とした舞台はしばし行われる。宝塚のヴィジュアルの作りこみ、再現力、という強みが存分に発揮され、ヴィジュアルを見ても原作ファンが納得してしまうような作品が多い。
「ベルサイユのばら」「逆転裁判-蘇る真実-」「逆転裁判2-蘇る真実、再び…-」「逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース」「戦国BASARA」「伯爵令嬢」「ルパン三世」「るろうに剣心」「はいからさんが通る」「ポーの一族」「天は赤い河のほとり」
とりあえずこんなところで!また何か思いついたり、気付いたりしましたら更新します!ナギナリコでした!